【工事内容】
外壁に発生してしまったひび割れ(クラック)の補修工事を行いました。
外壁のひび割れは、放置するとそこから雨水が侵入し、建物内部の腐食や雨漏りの原因となります。今回は、表面をなぞるだけの簡易的な補修ではなく、ひび割れ部分をあえて削って補修材を奥まで充填する「Uカット工法」を採用し、強固な下地補修を実施しました。
【作業手順】
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Uカット(溝切り): まず、ひび割れに沿って専用の電動工具でU字型の溝を掘ります。これにより、補修材が入る十分な幅と深さを確保し、接着面積を広げます。
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清掃・プライマー塗布: 溝の中の粉塵をきれいに掃除した後、補修材の密着を良くするためのプライマー(接着剤)を塗布しました。
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シーリング充填・埋め戻し: 開いた溝に対して、弾力性のあるシーリング材や樹脂モルタルを隙間なくたっぷりと充填しました。
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表面仕上げ(埋め戻し): (※今回の画像の状態)
充填した補修材をヘラで均し、既存の外壁面とフラットになるように丁寧に埋め戻しを行いました。この工程で段差をなくすことが、仕上がりの美しさに直結します。
【工事結果】
画像でご確認いただける通り、ひび割れていた箇所を完全に埋め戻し、雨水の侵入経路を遮断しました。
この「Uカット埋め戻し」を行うことで、建物の動き(揺れや収縮)に対する追従性が高まり、補修箇所のひび割れ再発リスクを大幅に低減させました。この後、既存の壁の模様に合わせる「肌合わせ」を行い、塗装をすることで補修跡が分からないように仕上げていきます。
【まとめ】
外壁のひび割れ補修において、最も重要なのは「見えなくなる下地処理」です。
適切な工法で処理を行わずに塗装をしてしまうと、すぐにまた同じ場所が割れてしまうことがあります。私たちは建物の寿命を延ばすため、こうした目に見えない下地作りにこそ全力を注いでいます。
外壁のひび割れやメンテナンスについてご不安な点がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。